帝松・松岡醸造の酒蔵見学へ行ってきました♪
こんにちは!
Kaoです。
先日埼玉県小川町にある帝松松岡醸造の酒造見学へ行ってきました♪
今日は酒造見学の様子をご紹介したいと思います。
**目次**
帝松 松岡醸造とは?
埼玉県小川町にある江戸時代から続く由緒ある酒蔵です。
↓公式HPはこちらになります。
公式HPの帝松の歴史を拝見させていただいたところ、創業当時の屋号は「大坂屋」を名乗り「松榮(まつざかり)」という酒銘で販売していたそうですが、昭和に入り現在の「帝松(みかどまつ)」を代表銘柄にするようになったそうです。
しかも!!∑(゚Д゚)
なんと、帝松は今年の全国新酒鑑評会にて金賞を受賞したそうです!
おめでとうございます!!(((o(*゚▽゚*)o)))♡
※全国新酒鑑評会とは明治時代から現在も続いている日本酒の新酒の全国規模の鑑評会。酒類総合研究所と日本酒造組合中央会の共催で、当該年度の新酒の吟醸酒の鑑評を行っています。(wikipedia参照)
そんな全国でも認められた由緒ある帝松では無料で酒蔵見学ができるんです!
しかも試飲までできちゃいます!!(≧∇≦)
↓酒蔵見学はこちらからどうぞ♪
希望の日にち、時間で調整していただけるので、私たちは友人たちと一緒に土曜日の午後に酒蔵見学を予約して行ってきました♪
日本酒の作り方
さて、酒蔵見学する前に簡単な日本酒知識のお勉強です♪
日本酒発酵のメカニズム
日本酒とは米と米麹、水を使いアルコール発酵させたものになります。
発酵させるには糖分が必要になるのですが、日本酒の原料になる米には糖分が含まれていないため、発酵が出来ません。
そこで麹を使い、麹の酵素によって米のデンプンを糖分に変え、酵母の力でアルコール発酵を行っています。
日本酒造りの工程
「一麹、二酛(もと)、三造り」と言われており、大きく分けて三つの工程があります。
まず、原料となる玄米を精米し、洗米、米を蒸します。
蒸した米に麹を加えることで米が糖化されます。糖化されることで酵母が進みアルコールとなります。
そして酒母と呼ばれる酒の元となるものができます。
その酒母を元に米、米麹、水を加え3回に分けて醪(もろみ)を作ります。(三段仕込み)
醪を発酵させ、熟成した醪を作り絞ります。(この時に酒粕ができます)
絞った液体をタンパク質、デンプン等を沈殿させてた後、澄んだ液体部分(新酒)を取り出します。(滓引き)
滓を取り去った酒をろ過し、殺菌や品質劣化を防ぐため加熱(火入れ)します。
火入れした酒は貯蔵タンクで熟成させます。(約半年間)
タンクで熟成させた後に、再度ろ過し、二度目の火入れを行ってから瓶詰めされて出荷されます。
酒蔵見学
さていよいよ酒蔵見学のスタートです♪
酒蔵の杉玉
酒蔵入り口に飾ってある大きな杉玉は酒林とも呼ばれるもので、酒造りを始める頃に酒蔵の軒先にかざります。
飾られたころはまだ青々とした色をしていますが、新酒ができあがるころには杉玉の色は枯れて茶色くなっていきます。
昔の人はこの杉玉の色をみて新酒の出来上がり時期を楽しみにしていたそうです。
入り口で靴の泥を落としてから、酒蔵内に入ります。
一麹
ここは米を蒸して冷やす作業をする場所です。
ちょうど蔵人さんが作業をされていました。
こんなに大きな蒸し器でお米を蒸します!
一度に蒸すお米は160kg!!
重いのでクレーンでお米を運びます。
精米したお米を見せていただきました。
お米が真白!!
ちなみに私たちが普段食べているご飯(白米)は玄米を約1割削ったもの。
純米酒に使うお米は4割以上を精米します。
ちなみに大吟醸に使うお米は6割以上精米したものを使用するようです。
お米を蒸した後は蒸し器の左にある冷却器でお米を冷やします。
↓ちなみに精米した米(原料米)になるものはこちら。
白くて綺麗なお米ですね~(o^^o)
↓麹菌に触れさせた後のお米はこんな感じに少しぼそっとした感じになります。
この麹菌米がお米を酵母に変え、お酒造りにかかせない大事な役目を果たします。
そしてこのタンクは麹米と仕込み水を合わせて酵母の力を借りて発酵させます。
酒母を元に醪を作り、三段仕込みをしている発酵タンクになります。
中央に見える管が冷水の通る管なのですが、この発酵タンクは二重構造になっていて、タンク中央に醪が入っていて、外側には冷水が入り温度管理ができるようになっているそうです。
温度で味が変わっていくので、杜氏さんが温度管理をしながら調整できるようにこんな仕組みになっているそうです。
ここに冷水が通って行くしくみになってるんですね~。
ちなみにこのタンクの年月日は税務署が検定した日付だそうです。
同じタンクに見えても中のリットル数が違うのは税務署で測定した値が明記されるからだそうです。
上槽
発酵タンクで熟成させた醪を上槽(絞り)機で絞ります。
このフィルターを使って絞るのですが、フィルターにゴム板とアルミ板が交互に入っていて、ゴム板に空気が入るので、ゴム板が膨らんでアルミ板と全体が密着して絞れるので空気に触れず酸化せずに酒粕と清酒を絞ることがきるそうです。
日本酒は酸化すると香りや味が落ちてしまうため、密着して絞ることで酸化要因にさらされない絞り機を使用しています。
吟醸系のお酒はは絞った後はすぐに冷蔵庫へ、それ以外のお酒は貯蔵庫へ保管します。
旧蔵へ
この蔵は新潟から移築したとのことです。
土蔵作りの土壁なので、柱を新潟から持ってきて作った蔵だそうです。
ここはワインセラーのように年間通してあまり温度変化が無い場所になるので夏場などでもひんやりしているみたいです。
↓緑のタンクは貯蔵タンクです。年号が古いですね!!
↓白いタンクは冷蔵タンク(サーマルタンク)になっておりマイナス7℃まで温度を下げられるんです!
緑のタンクとは別に年号が新しいですね~。
サーマルタンクでは少量仕込みのお酒に使用しているそうで、色々な新しい試みを試されているそうです。
これから帝松の色々な可能性を持った商品が生まれる期待のタンクですね(^^)
税務署員の部屋
酒税が高かった明治時代に税務署員が常駐していた部屋とのこと。
明治時代は酒税が高かったため不正があってはならないので税務署員が常駐していいたそう。
この部屋はおそらく明治時代からそのままになっているそうで、当時の生活を垣間見ることができます♪
ヒーターなどが無い時代なので、冬場は足元に炭を入れて暖をとり、手元には火鉢があったそうです。
電気も洋風なオシャレな作り。
和洋折衷のハイカラな時代だったんですね(^^)
こういった部屋も残っているとは、やっぱり歴史ある酒蔵なんですね~!
小川町は鰻が有名なのですが、うなぎも結構食べていたらしい。
昼になると顔を赤らめていた駐在員もいたとか・・・いないとか(笑)
そんな話も残っているそうです(笑)
日本酒造り(大吟醸造り)の流れ
最初にも書きましたが帝松は鑑評会で金賞をとっているのですが、ここでは鑑評会用に出品するお酒の造り方の工程を写真で拝見することができます。
袋吊り(雫吊り)という手作業で醪を麻の袋を使って余分な加重をかけず、醪の重さだけでお酒を絞っていく、という工程です。
コーヒーのドリップのようなイメージですね!
機械を使わないので非常に時間と手間がかかりますが、その分美味しい清酒ができると言われています。
こんなに手間がかかっているので、ワンシーズンで(帝松の場合10月~3月くらい)467リットル缶を4缶分造るのが限度だと言われているそうです。
ちなみにこの袋吊りの作業で造られるお酒は山田錦の特選米を使った大吟醸だそうです(^^)
美味しそうですね~♡
大吟醸は蔵の中にある大きな冷蔵庫で管理しているそうです。
外界と遮断して雑菌等に触れないように管理しています。
※冷蔵庫の中は見れません。
洗い場
ここは洗い場で使用している場所なのですが、蛇口が3つあって深井戸は仕込み水で使用する蛇口、水道水は洗い物に使う蛇口、タンクは仕込み水の天然水が非常時などで何かあった時に使うために使用する蛇口だそうです。
歴代酒瓶
酒蔵見学最後の出口付近に歴代酒瓶が並んでいます。
これは量り売りをしていた時の酒瓶の陶器で一つ一つが手描きで少しずつデザインが違うんです!
残念ながら今は職人さんがいないらしくもう作っていないそうです。
これで酒蔵見学は終了です。
色々説明いただき勉強になりました~!
丁寧なご案内いただきありがとうございました(^^)
そして次はお楽しみの試飲タイムです♪
試飲タイム
酒蔵見学が終わった後は直売店にて試飲タイムです♪
直売店には色々な種類のお酒、酒ケーキや酒饅頭などの和スイーツ、お酒を使った化粧品などさまざまな商品が並んでいます。
帝松人気商品の大吟醸ソフトや甘酒もあるので盛りだくさんに楽しめます♪
そして試飲タイム。
今回は帝松看板商品の「社長の酒」と今月11月に発売されたばかりの「しぼりたて純米生原酒」をまずは試飲させていただきました。
生原酒はすごく香りが強く、お酒の味が強いので日本酒好きの人に特におススメです♪
社長の酒は大手上場企業のCEOになった気分が味わえます?!(笑)(≧∇≦)
そして、その他にも「大吟醸」、無農薬、無化学肥料の原料米を使用している「霜里」、以前ちょこたびイベントで購入した帝松最高級のお酒「備前雄町 純米大吟醸生原酒」を試飲させていただきました♡
帝松さんのお酒はどれも美味しい!
特に色々見学した後に試飲するお酒はまた格別に美味しく感じます。
個人的には試飲した「大吟醸」「霜里」「備前雄町 純米大吟醸生原酒」が特に美味しかったです♡
この日は友人たちと堂平山でプチキャンプをする日だったので、新発売の純米生原酒と大吟醸を購入しました。
もちろんこの日の夜のバーベキューともに帝松さんのお酒をみんなで共有しました(≧∇≦)
詳しく見学案内していただき、本当にありがとうございました!
丁寧に質疑応答に対応していただき、おもしろかったしすごく楽しかったです♪
また機会があれば是非よろしくお願いします(o^^o)
まとめ
*酒蔵見学はウェブもしくは電話の事前予約にて。希望の日にち、時間で調整してもらえます。
*10月~3月の間に酒造の工程が見られるので運が良ければ蔵人の作業の様子も見学することができます。
*色々なお酒が試飲できます!この機会に飲んでみたかったお酒を試してみるのもいいかもしれません♪
*いつもはお酒を飲まない友人が美味しいと購入していました!
帝松さんのお酒は本当にどれも美味しいです(^^)
*帝松祭りのときも酒蔵見学が開催されていますが、イベント時よりも丁寧に説明していただけるので、じっくり見学したい方に特におススメです。
いかがでしたか?
酒造工程を楽しく学べて試飲もできる♪
おススメです!
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